また、アレを食べるとは

今朝がた、ヘンな夢をみました。元横綱朝青龍のドルジ氏とぶつかり稽古をするという荒唐無稽な夢でした。髷ではなく、今の髪型のドルジ氏がまわし姿で、なぜかそこにいた僕に「兄さん、やる?」と言われて稽古。はず押しからのおっつけを何度も稽古するという贅沢な設定なんだけど、そんなに簡単におっつけられるわけもなく、ニコニコしながら「ほら!もっと押さないと!」とあの口調でからかわれるという夢でした。

初夢はいつみる夢か?で諸説あるようですが、もしも1月1日から1月2日の間に見る夢なら、これが初夢になるのか?と。これにはどんな意味が?そして、今年はどんな一年に?予想もしない対面が果たせるのか?会えるとしたら誰に?で、その人とぶつかり稽古?

さてさて、夢の中ではドルジ氏とぶつかり稽古をするという無茶苦茶な展開でしたが、現実の世界でもなかなかオモシロイ出来事があった一日でした。


この一週間。明らかにそれまでよりもたくさん食べている毎日。当然のように体重も増える。せめてもの対策として、日中歩く時間を設けるように。今日もとりあえず30分を目標に近所をウロウロ。

家の近くまで帰ってきたら、スタホを片手にキョロキョロする長身欧米系の若い男性。「大丈夫?」と声をかけると「はい」という返事。大丈夫なのかとスタスタ歩き始めると、彼も付いてくる。「すみません!」と声を掛けられ、続いてきたのが「酒蔵を探してます」と言うでないの。

伏見区には酒蔵がたくさんあるけど、正月に開いてる酒蔵はなかなかないだろうな。どこかいい場所はないか?ととっさに思いついたのが、伏見酒蔵小路。調べてみると、開いてそう。で、「なんで酒蔵へ?」という、スウェーデンで日本酒の製造をするので、京都の酒蔵を訪ねたくて来たとのこと。味噌や醤油、麹に関心があり、それをスウェーデンでも製造するのだというでないの。これは、「あっち」と案内するだけでなく、そこまで連れてってあげないと!と思い、アテンドすることに。

話を聞く前に「母語は何語ですか?日本語がいい?英語がいい?それともスウェーデン語?」と聞いたら、「スウェーデン人です!わかりますか?」とえらく喜んでました。背の高さと髪の毛の色と、なんとなくの雰囲気が僕の記憶にあるスウェーデン人と重なったのもありました。

伏水酒蔵小路までの道すがら、スウェーデンに滞在した時の話や音楽の話など。ここで分かったのは、イングヴェイ・マルムスティーンは偉大だということ。スウェーデン人のミュージシャンといえば、アバもそうだけど、その後の世代だとイングヴェイですかね?

彼の名前はアクセル君。イングヴェイの話の流れから「君の名前は、アクセル・ローズと一緒やし、Welcome to the Kyotoやわ」てな話も。彼もギター弾きらしく、ジャズ系を嗜むらしい。

無事に、伏水酒蔵小路まで送り届けたものの、店は満席。カウンターのお姉さんに「席が空くまでその辺ウロウロさせとくから、空いたら呼んであげて」と頼んで、彼にもその旨を伝え…が上手く伝わらずGoogle翻訳さんのお世話に。翻訳文を読んで、「わかりました」と彼も納得。実は、近い場所で娘が友達とお茶してました。留学一時帰国中の娘なら、英語もスラスラ出てきたはずだけど、まぁGoogleさんのおかげでなんとかなりました。

案内してくれたお礼にと、彼から紙袋に入ったキャンディーをもらいました。

それが上の袋。見ると、黒っぽい。
「もしや…」と感じ
「これ、え〜っと、あれ、なんだったっけ…え〜っと、そう!サルミアッキ?」
「違いますよぉ!サルミアッキはヤバイです!(これは日本語で言ってた)」。
フィンランドのサルミアッキは、クセが強すぎる強烈な臭いのブラックキャンディー。やっぱりスウェーデンでも有名やったか。サルミアッキについては、このサイトで紹介されてます。

彼とは、店で別れて、家に帰って、またまたGoogleさんで調べてみる。

「魚の燻製」…そういや、確か、「鰹節のような味」とか言ってたな。
確かめねば…
で、一口。
うんうん、たしかに鰹節っぽい…

ん?鰹節?

というか、この懐かしい味は…

もしや…
まさかの…

サルミアッキやん!!
そのものやん!!!

1994年と1998年のフィンランド滞在中に何度か色々食べて、毎回、
「なんじゃこりゃぁ〜!」
「これも同じ臭いやぁ〜!」
で記憶に残っている、
まさに「あの」サルミアッキとほぼ同じ味。

日本語訳にでている「甘草」はリコリスのことなんだけど、リコリスならなんとか食べられる。アメリカ滞在中にも食べた。なのに、そこに、なぜ塩化アンモニアを添加するのか?リコリスのままでエエやん(リコリスも好んで食べる味じゃないけど)?

これは、案内してくれたお礼なのか?それとも罰ゲームなのか?

僕のフィンランド人友人が言うには、こういうことらしい。

「僕が日本に行った時、GreenTeaをいろいろ飲んだ。抹茶、緑茶、ほうじ茶、煎茶…いろいろ飲んでみたけど、どれも苦くてよく分からなかった。正直言ってマズかった。きっと君がサルミアッキを食べて『なんじゃこりゃぁ』と思うのは、あの時の僕と同じなんだと思う」
ということなので、罰ゲームではないと思うんだけどね。
まぁ、食べ慣れない味、食べたことのない味には違いないな。

日本人でこれを食べられる人なんて、いないだろうなと思っていたら、大学院時代の後輩で、ドイツ暮らしの経験があるという人が「あ、あたし、これ好きなんですよね」と食べてました。やっぱり食べ慣れれば食べられるものなのかな?

25年ぶりに食べたサルミアッキは、やっぱりあと引くクセの強い臭いの食べ物でした。強烈や!やられた!そして、これこそ北欧の味!

よく楽屋弁当やケータリングのリクエストに「食べられないものや苦手なものはありますか?」という問い合わせがあります。メロンはアレルギー反応が出るので避けてもらってます。一方、苦手なものとして、このサルミアッキ、欧州産の臭いのキツイブルーチーズ、そして深漬けのピータンをあげてます。ピータンは日本で作られているレベルなら平気だけど、中国直輸入なんかの中には、たまにとてつもない臭いのヤツがいます。あれは本当に強烈です。世の中には、まだまだ未体験な食べ物が山程あります。未体験なものの中には、想像を絶するものもあります。自分の食の限界を知る旅も大切だと思っています。「私はなんでも食べられる!」という人は、食べてない物が多いのでは?と思ったりもします。

今日は、朝のドルジ氏とのぶつかり稽古の夢からはじまり、なんだか異次元に飛ばされるような一日でした。

夜は、義母宅での新年の集まりに参加。


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