宿いろいろ

前回、2022年10月のバンコク滞在ですっかりお世話になった、「Uncle Loy's Boutique House」に今回もステイ。とはいえ、僕の都合に合わせて、いつも空きがあるわけではなく、今回は、到着後の2泊3日はチャイナタウンにあるホテルに宿泊。その後、こっちに移動。


今回は、バルコニーのある「coconut」に2泊3日のステイ。

このロビーというか、レストランで朝ごはんを食べるんだけど、ここで他の宿泊者とも顔を合わせて、情報交換したりなんやかんやと交流できます。この場所が好きで、僕は長い時間を過ごします。コーヒーや紅茶、水は飲み放題。
朝ごはんは、毎朝たっぷり。マンゴースティッキーライスが、いかにもタイ!という気分になります。フルーツもたっぷり。

「Uncle Loy's Boutique House」は、僕のバンコクの定宿になりつつありますが、何度も言うように、いつも都合よく空き室があるわけではないので、他のホテルにも泊まることに。

今回は7箇所に宿泊することに。その中でも、ユニークなホテルにいくつか泊まったのでご紹介。

まずは「Sabai Sabai Liveaboard Bangkok」。「Liveaboard」とあるので、「どんなboard?」と思ったら、Boatだったわけだ。船がホテル。



前の滞在の時も、「あの船はなに?」「観光ツアー用のイベント船?」と思っていたらホテルだったのか!という疑問も解決。

ホテル内(というか船内)はこんな感じ。
このカウンターがチェックインのカウンターであったり、Barカウンターになったり。
カウンターの奥はソファー席。
エントランスにはダイニングテーブルも。その右のハンモックは、スタッフの若いお姉さんのお気に入りスペース。
客室(というか船室)はこんな感じ。エアコン完備にタオルもある。それは良いんだけど、コンセントが部屋に一つだけ。スマホやタブレット、バッテリーをたくさん持ち歩く人には、ちょっと厳しい。

そして何よりも、川に浮かぶ船がホテルということは、日中、船が往来する間は、ズッと波に揺られている。だからユラユラユラユラ。僕がチェックインした時は、ドイツ人三世代親子が泊まっていたんだけど、孫が船酔いしたらしく、滞在を切り上げていた。

そんなユラユラに耐えられることが必要だし、船ということで空間的な制約もある。トイレやシャワーは共用。誰かが使っていたら使えない。シャワーはなぜか男子トイレと同じ空間にある。しかも照明は赤くて暗い。怪しさ倍増。半坪の広さに小便器とシャワー。そして、そのシャワーは水しか出ない。常夏のバンコクなら水しか出なくても、全然大丈夫だけど、正直、僕も最初は「大丈夫かな?風邪引かないかな?」と思った。

トイレは、例のホースが付いた最近のタイプだけど、いかんせん洗面と一緒なので狭い。物を置く場所もほとんどない。あそこで女性がガッチリメイクをするのは、難しいと思う。そもそも常にユラユラ。通勤電車内でもメイクできる人なら大丈夫だとは思うけど。

いろいろ制約はあるけど、数時間いると慣れてきて、だんだんと海賊船に乗ってる気分になっていた。『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウ…というか、バンコクだからサオ・フェン気分?

娘にも見せたら、えらく気に入ってた。娘は高校のガチ系山岳部にいたので、一度山に入ればシャワーなしだし、トイレもかなり制限されたのに慣らされたせいか、この程度では動じないらしい。

ここは、エントランス甲板のひとつ上のフロア。船酔い親子が出た翌日の夜、僕だけかと思ったら、ここにチェコ人夫婦が寝転がっていた。人生始めて出会ったチェコ人。彼の方は英語が話せる人だったので、あれやこれやと話した。客同士で交流できるのは良い。

「いつも、あの船は何?って思ってた」という娘が大学へ通う桟橋は、向こうにフェリーが停泊している場所。そして右奥が大学。

これは、さっきのソファーのさらに上のフロア(屋上デッキ)。上に行けば行くほどユラユラが大きくなる。川の曲がり具合の関係で、ワット・アルンが見えないのが残念。

ソファーの外。

あっちこっちにゴロッとできる場所がある船に、数名だけが泊まるので、どこかでほぼ独り占めできる。波にユラユラ揺られながら、チャオプラヤー川を行き交う船を眺めながらゴロッと寝転がれば、やっぱり気分はジャック・スパロウ。そして、そういうアクセサリーが船内にも意識的に配置されている。

トイレは停泊している桟橋の施設にもあるので、どうしても船内が落ち着かない場合は、そこで用を足せばいい(深夜までやってるかは未確認)。シャワーだけは男子便器のあそこしかないけど、海賊ならシャワーは入らないというのもアリだ。

…というわけで宿泊できる人に、制約はあるけど、それさえクリアーできるなら、このユニークなホテルはとても楽しい場所だと思う。冷蔵庫には食べ物や飲み物、酒もたんまり積んでいた。「自由に食べたり飲んでいいわよ」というスタッフさん。

「自由に…」と言われても遠慮が勝ってしまったけど、近所にはSTARBUCKSもあるし、SUBWAYもある。小洒落たレストランもあるし、そもそもショッピングモールだ。加えて、モールと反対側は、埠頭近くにゴロゴロとローカルな食べ物屋があって、朝や昼はそこで食べることができる(コテコテ過ぎて入りにくいけど、入れば極楽価格)。ローカルレストランは、夜、閉まるのが早いのが欠点。

一軒目の宿は超個性派だけど、二軒目は正統派。

サメット島のバンガロー「ラリッサ サメット リゾート」。客室それぞれが完全に分離した一戸建て。廊下もないし、隣とも壁もない。上の階もないし下の階もない。足音が気になることもない。

手前の赤いのはひしゃく。その下の瓶に水が入っていて、ビーチから帰ってきたら、ここで足を流してから室内に入る。いちいち芸が細かい。

ベッドは巨大なのが2つ。

タイのベッドメイキングではたまに見かける、タオルのオブジェ。

バスルームも広々。そして、ここのスタッフはあんまり推さないけど、ホテルのプライベートビーチが良いんです。島にあるオープンなビーチも、それはそれは良いのですが、それはまた別のお話。
サメット島には東向きのビーチがいくつかあるけど、フェリー乗り場から近いのはここくらい。宿泊者だけのビーチなので、ほとんど人がいない。ほぼいつも貸し切り。他にいても2人程度。


サメット島のビーチにはたいていブランコがある。映えます。
足元にある茶色の物体は、飛んできた木の葉。僕が左に写っているビーチチェアで寝転がっていたら、上から葉が降ってきて、僕の上に乗っかった。これも南国的…と思った、次の瞬間「イテッ!」と飛び起きた。葉に蟻がくっついていて、僕の上に落ちたらしい。日本の蟻とは比べ物にならない噛みつき力。とっさに払ったら、そいつが足にくっつき、もう一回ガブリとやられた。

日の出前の空も良いし、

日が出てからも良い。が、陽が差すと一気に暑くなる。水質は、サメット島全体にいえるけど、とてもキレイ。ビーチもよく掃除されていて、ゴミはほとんど落ちていない。もちろん泳げる。貸し切りのビーチでプカプカ浮かぶ時間は極楽。

ビーチからの道もよく手入れが行き届いている。

そして、このホテル。従業員も近くに住んでいる。従業員同士も仲良さそうで、いつも一緒にいる。子ども達も出てきている。よく顔も合わす。そのたびにニコニコ挨拶。フロントのお姉さんはとてもクリアーな英語で、英語の聞き取りに自信を失いかけていた僕に、少し自信を戻してくれた。もちろんフロントのお姉さんも愛想良い。他のビーチに出掛けたりするたびにフロンドを通るわけだけど、ニコニコ手を振ったり、声かけたり。

島内の乗り合いタクシー(ソンテウ)の乗り場や、ビーチ、飲食通りが、少し離れているのが、足腰にトラブルを抱える僕にはちょっと遠く感じたけど、徒歩数分の離れ具合が、逆にホテル周りの静かさにつながっている。夜は本当に静か。そして東側には海しかないので、星空を見るには良かったはず!と今頃になって気が付いた。モッタイナイことをした。

タイは電気が200Vなので、ドライヤーは超パワフル。どこのホテルのドライヤーも強力で、髪はすぐに乾く。ちなみにシャワーの水圧はどこも低め。トイレはどこもホースのシャワーが付いていて、紙は流せないタイプ。ベッドも枕も全然こだわりがないので、どこのベッドでも快適。「枕が合わなくて…」ということは、ほとんどない。だから講演ツアーもできるし、旅好きでもいられるんだと思う。

サメット島自体が、キレイなビーチと明るい島民、穏やかな時間の流れる島で良かったんだけど、この「ラリッサ」の印象もよかった。


バンコクに到着してからの数日は「マンコンホステル」に宿泊。完全なデジタル管理。鍵も保管場所がメールで指定される。そのBOXを見つけて、暗証番号で開けて、鍵を取り出す。で、宿泊部屋のある建物へ移動して(数十メートルの距離だけど)オープン。到着してすぐは、どれがキーBOXかわからず、ドイツ人カップルと「どこや?どこや?」と探しまくった。メールをよく読むと、「扉の左に…」とあり「なんや、これかいな!」と。


部屋がこれまたIKEAの家具で揃えたかのような統一感。使いやすかったし、近くに渡し船の船着き場があったし、船着き場があるってことは屋台もたくさんあり、朝ごはんに便利でした。カオマンガイ、コーヒーショップ、シュウマイ屋と馴染みになり、バンコクライフのスタートをユルッと始められた。

途中、「Uncle Loy」での空きがなく、移ったホテルが、ICON HOSTEL。ここも部屋は良かった。立地も悪くなかった。ただ、入り口がわかりにくかった。
このカローラの左が入り口。

この緑のボードの部屋に管理人が居る。一階は管理人の住居。それも廊下のあっちに洗濯機があったり、その廊下に冷蔵庫が置いてあったり、キッチンも見える。生活丸見えの一階から階段を上がって客室へ行く。

部屋はめちゃめちゃ広い。無駄に広い。

僕の泊まった一つ下の階の部屋は、多人数で暮らしているような靴の数。それも可能かもというくらい広い。トンブリ駅に向かって5分くらい歩くと、ウヨウヨとローカルな屋台やレストランが登場する。食べ物には困らない。が、ローカルすぎて、入るのに根性が必要。

僕は、シリラート病院側のローカルレストランで食事した。こっちは、病院のスタッフなんかも出入りする分、ローカル色は薄まるから。

今回、残念だったのは、カンチャナブリ一泊目のドミトリー。6人部屋だけど、泊まったのは僕一人。部屋の説明をちゃんと読まなかった僕が悪かったというのもあり、良さを引き出せず。

トイレとシャワーの間に仕切りがないのは、タイではよくあること。暑いから、濡れてもすぐに乾くから、あんまり問題ない。とはいえ…である。

で、一番の問題は、旅の疲れもあいまって、女将さんの話す英語がまったく聞き取れなかったこと。一階はBARで、3階以上が客室という宿で、女将さんか娘さんが常に一階に居てくれてる。いろいろアドバイスもくれるんだけど、聞き取れないから活かせない。とっても残念なこと。

僕がこの宿を出る時、「残念ね〜今夜は4人も若い女子が泊まるのよ」と言ってたのは、聞き取れた。さらに残念…というか、そんな状況だと、落ち着かずに寝られなかったと思うわ。

カンチャナブリ二軒目の宿は、カンチャナブリ・シティー・ホテル。こちらのフロントのお姉さんの英語は完全に聞き取れた。そして、タムクラセー桟道橋へ行く情報も無事に入手できた。


娘に「友達と泊まって良かったよ」と聞いて予約したホテル。さすがに安全パイ。

英語の聞き取りに関してだけど、本当にここ数年で(コロナ前と比べても)ガクッと聞き取れなくなっているなと実感。旅行に出てなかったんだから、使う機会もなかったし、京都の街なかで英語を使う機会も少なかった。一部、「ガチ中華(料理)」の店で「中国語が喋れたらなぁ」と思う機会はあったけど、それも旅先ほど必要に迫られない。また、ちゃんと英語会話を鍛えないとな…と思った次第。

今回も、バンコク最後の夜は、Uncle Loyへ。今度は、mango部屋。前回も後半はこの部屋でした。この部屋が好きだ。

安定の居心地。オーナーのGUSさん、女将のBEBさんには、娘ともどもお世話になっている宿(その件はこちらに詳しく)。「バンコクの我が家」な感じで過ごさせてもらいました。

タイの宿は、上を見れば限りなく高級なホテルもあれば、「え!こんな額で泊まれるの?」というところもある。それは彼らの暮らしぶりにも同様。経済格差は日本の比ではない。大事なのは、その時の自分に合う宿を選んで泊まること。背伸びしすぎず、冒険しすぎず、無茶をせず、居心地良く過ごせることが第一。人と交流したくなればそういう宿を探せばいいし、一人になりたければそういう宿を探せばいい。「自分はどうしたい?」「どんな宿に泊まりたい?」が唯一の基準。★の数や値段ではない。



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