初心者にとって道具は大事

何事も最初に使う道具は、ある程度ちゃんとしたものを使ったほうが良いというお話。

「弘法筆を選ばず」は、弘法大師のような達筆の人なら、どんな筆でもキレイに書けるという話であり、初心者にはそんな技量はない。ある程度、整った筆でないと、字はきれいに書けない。書けない筆でいくら練習しても、上手にならない。

その結果、「やってもダメだ」「自分には向いていない」と思いこみ練習しなくなる。

よく親が子に対して言う、「やらせても、すぐに投げ出す」のは、ちゃんとした筆を与えていないからかもしれない。

スポーツも芸事も、上達するにはある程度の道具が必要。「どうせ、すぐに辞めるから、テキトーな安物で良い」と買い与えた物が、上達しないというプラス否定だけではなく、例えば身体の成長を阻害したり、ケガの原因になったりというマイナス要因にもなる。

「どうせやってもダメだ」がクセになると、頑張ってみようという気持ちも失わえていくし、自尊感情も育たない。

これは勉強でも同じ。解説が秀逸なよい参考書や辞書があるだけで、やる気も成績もグンとあがる。僕も浪人時代に辞書を変えただけで、成績が急激に上がった経験がある。

そして、これは家事でも同じ。

例えば、よく切れる包丁は、切るのに無駄な力を必要とせず楽にキレイに切れる。用途に適した包丁は作業を簡単にしてくれる。よく切れない包丁で、ゴリゴリと押し切った切断面は荒れる。荒れた切断面からは旨味や栄養分が流れ出てしまう。結果、美味しくない。今は、調理家電が普及しつつあり、煮炊きは自動でやってもらえる。最後まで残った手作業は「切る」と「盛り付ける」になった。

なにも最高級の包丁でなくていい。専用包丁をたくさん揃える必要もない。ポイントは、メンテナンスしやすく、大きさや重さが手に馴染み、作業しやすく、ある程度汎用性のある包丁を選ぶことだ。

昔は包丁を手に持って感触を確認して買うことができたが、最近は包丁を買うのも確認ができず、ギャンブル感覚になってきた。高いから良いかと思ったら、まったく手に合わない使いにくい包丁だったりする。

いくつかの失敗購入は致し方ないと割り切るにしても、それでも初心者の道具は大事だ。最初の一歩を間違うと、その後が続かなくなる。かといって、慎重になりすぎる必要もない。慎重さと気楽さのいいあんばいを見つけて、トライして欲しい。

男性の育休取得が促進されようとしている。育児グッズも使いやすいもの、使いにくいものがあった。僕も抱っこひもや哺乳瓶、スプーンやおもちゃなど、いろいろ試したものだ。育児初っ端のバタバタ時期に、いろいろ試す余裕はない。とりあえず産婦人科で使われていたものを、そのまま家でも使う傾向にある。少し余裕が出てきたところで、少しずつ試してみるのが良いだろう。

コメント

このブログの人気の投稿

新しい教頭先生は、昔のご近所さんだった

今週はあっち行ったりこっち行ったり

おやじの会、一区切り